Episode 3 : NUDE Vol.2 Day 2
コテージのひとつをあてがわれていたので、ぐっすり眠れた。同室の史朗は結局部屋に来なかった。そのまま車で寝たのだろう。
ボチボチ珈琲などをゆっくり飲んでから、朝食として、カレーの残りの材料を一回で全部使い切り、6人前ぐらいを作った。もうキッチン・ワシは終了だ。タクコ・ペーストも鶏肉もパクチーも使い切った。野菜もカットした分はもう終了。カセットコンロのガスも買い足すのを忘れたので、切れるのは時間の問題だ。
「カレーはもう終わりだよ〜。」と皆に告げると「鶏肉ならありますよ。」とか「カセットのガスは買い出し部隊に買って来させます。」とかハマを中心に口々に続行を懇願された。特にQuintetのスタッフで、東大卒のダンサー、スーは僕のカレーを気に入ってくれたらしく「玉ねぎなら自分がカットします。」と申し出てくれた。
そう言われると悪い気はしないのでキッチン・ワシ、2日目の継続を決めた。
再び飴色玉ねぎソテーから準備。タクコ・ペーストを作って、ピクルス用野菜をカットし、バスマティ米を4合炊いて蒸らして仕込みはOKだ。これで買ってきた材料は全部使い切ることは出来る。ついでに鶏肉はスーに切ってもらった。
DJブースでは午前中から昨夜を取り返すかの様にTurboさんが気持ちのいい感じの曲を掛けてくれている。流石の大ベテラン。80’s ディスコ、NYハウス、R&B、ファンク何でも来いのオール・ラウンダー。avex所属のハウスミュージックユニット「GTS」の ” T ” がTurboさんなのだ。
午後1時。このフェスのプロデューサー村田さんの提案で、2日目はDJブースの位置を真向かいの、バレル・サウナの横ら辺に移動した。昨日までブースのあった池の辺りのウッドデッキはみんなの憩いの場に。2日目のブースの位置が変わるってのもカッコいいじゃないか!
このPeace Oneの近くには、ちょっとおかしな神社があると皆が言っているのは昨日から耳にしていた。何人かは既にお参りを済ませているという。
丁度カレーの支度が済んだ頃に、参加者の大内さん、DJのRYOくんが今からそこに行くという。「じゃあオレも」ということで同行させてもらった。更にスーも行くことになった。
行き先の神社は「不二阿祖山太神宮」。200万から300万年前に、山梨県富士吉田市に天皇を頂点とする富士王朝が存在していたと主張していて、宮下文書という古文書か何かに記された古代神社の再建を活動の目的としており、イエス・キリストもこの地で修業したと述べているというヤバイ神社だ。
俄然興味が湧いてきた。
その神社はPeace Oneから歩いて10分ほど。緩やかな坂を下ったところにあった。
かなりいい感じな神社だ。社務所に月刊ムー売ってるし。ここまで振り切ってると気持ちいい。だけど安倍明恵さんや石破茂とかも来てるらしい。その秘密結社感もいいね。この辺り一帯が強力なパワー・スポットの様だ。Peace Oneのオーナーさんは外国人の方だが、以前は東京でパーティーのオーガナイズをしてたらしいが、その辺も踏まえてここに移住しているみたいだ。
現場に戻り、サウナに入って、冷たい湧水を浴び、森林浴で整えたり、部屋に戻って小一時間ぐらい昼寝したりして過ごした。
Day 2は15時から本番のDJスタート。何だコレ、最高じゃないか!
更に宴は続いていく。陽が落ちて雰囲気はますますいい感じに。もう一回言うけど、何だコレ!最高じゃないかー!
フライパン一杯にカレーを作っておいて、米も4合炊いておいて、「あそこにあるから食べたい人は勝手に食っといて〜!」と言い残し、今夜もDJをしたのだった。今回用に用意したプレイリストは昨日全部掛けちゃったが、掛ける曲などいくらでもある。
タイムテーブル上では今夜は21時で終了の予定だったが、最後Turboさんが再び1時間ほどやって、22時に音を止めた。無茶はしない大人のイベントなのだ。
ここから先は焚き火でも囲もう。そしてゆっくり語り合おう。
そうして、それぞれがそれぞれに自由に過ごしNUDE Vol.2 第2夜は更けて行ったのであった。