ARCHIVE F / Various Artists
- Moth / Kooscha
- Novoe / Dip
- Pantanal Dub / Subset
- Sandal Dub / DP-6
- Static Motion / Basicnoise
- Gobekli Tepe / Ludowick
- Insert / Vosne
- From Dust / Djalo
- Nightfall / Microdot
- Slides / R.Hz
- Ephemeris / Sony Synth
- T002 / Giacomo Pellengrino
- Just A Choice / Alexander Bogdanov
- Po Judo Danger / Giro Dvasios
- Alerrawia / Masupilami
- Foggy Highway / Tim Kossmann
オランダのハーグを拠点とするダブ・テクノ・レーベル [ SPCLNCH ] から定期的にリリースされるコンピレーション [ ARCHIVE ] シリーズの最新版 [ F ] をゲットした。これまでこのシリーズは [ A ] から始まり、 [ C ] と [ E ] はアナログのみで発売され、残りの [ B ] [ D ] 、今回の [ F ] はデジタル配信されている。
同レーベルからはこの他にも、[ SEASON いくつ ]というコンピレーションがあるのだが、 [ ARCHIVE ] シリーズが、Bandcampにおいて最低価格が大体 £13ぐらいに設定されているのに比べ、[ SEASON ] シリーズは「値段を決めてください」となっている。即ち £1 でもいいのだ。曲数が [ ARCHIVE ] シリーズより5曲ぐらい少ないのだが、お得であることには間違いない。
更にお得なのが年末に出る [BEST OF その年 ] シリーズだ。こちらも「値段を決めてください」となっている上に、収録曲数は15曲ぐらいなのである。
今回購入した [ F ] も最低価格 £13だったのだが、先週の金曜日10月6日が、Bandcamp Fridayというセールの日だったので、半額の £ 6.5 で購入することが出来た。毎度お世話になっております。
以上、お得情報でした。
で、この [ SPCLNCH ] なのだが、それは略称で、正式名称は [ SPACE LUNCH ] とのこと。 [ SPACE LAUNCH ] ではない。 [ SPACE LUNCH ] だ。「宇宙へ打ち上げ」ではなく「宇宙でランチ」なのだ。いい名前だ。
ところで [ SPCLNCH ] は何と読めばいいのか。「スピクリンチ」か?
設立は2019年。僕が最初にこのレーベルを知った時は所在地はミンスクとなっていた。あのルカシェンコ大統領のベラルーシのミンスクである。当時はまだロシアのウクライナ侵攻の前だったが、そんなところにもいいレーベルがあるもんだと思ったものだ。
その後、いつの間にかオランダのハーグに拠点を移していた。
知ったきっかけはSound Cloudである。僕のフォローしているダブ・テクノ系のレーベルが、Thomas Carmody & Khlevという名義の [ Save Me ] というミニ・アルバムをRepostしたのだ。試聴して気に入り、Bandcampで購入した。履歴によれば2019年11月8日のことである。
そのThomas Carmody という人がこの [ SPCLNCH ] の主宰者なのである。それからちょいちょい試聴したり、気に入れば購入したりしていたのだが、カッコいい曲はあるのはあるが、そこまで印象深くはなかった。
それが2020年の夏頃から、アートワークに、この「ヒゲ親父&猫ちゃん」のイラストをシリーズ化してリリースし始めたのだ。それまではよくありがちな、幾何学的なデザインであったり、宇宙的なものであったりだったのだが、急にインパクトが増した。
デジタル配信におけるジャケ写というか、アートワークは、曲のアイコン的なものになるので、それはそれで重要だと思う。
最初はたまにこの「ヒゲ親父&猫ちゃん」が使われる程度だったが、恐らく好評だったのだろう。その頻度はどんどん増えていった。と同時に、気のせいか、音源のカッコ良さは増していった様に思う。事実、以前紹介したMartin Jirl然り、このコンピにも参加しているDjaloや、Micorolotといった、他のレーベルで良く見かけていたアーティストも、どんどんここで作品を発表する様になってきたのである。
「ヒゲ親父&猫ちゃん」の快進撃は続き、今では48作品連続でこのシリーズのイラストが使われている。その一例をまとめてみた。
といった感じなのである。
肝心なアルバムの内容の方は、もう間違いはない。ほぼ全曲即戦力だ。特に先ほども名前を出したDjaloのM8、MicrolotのM9なんてメチャクチャカッコいい。
ただ最近このレーベルの曲を仕入れることが多過ぎて、DJする際のセット・リストが、「ヒゲ親父&猫ちゃん」だらけになってしまうことがある。
それも何かなあ、と思うのだが、思い起こせば、かつてのレゲエ・サウンド時代の90年代の頭頃、7インチのレコード・ボックスの中が、あのブルー&ホワイトのKing Jammy’sレーベルばっかりになっていたのと、あまり変わりないのかも知れない。
いいものはいいのだ。
https://spclnch.bandcamp.com/music