小田原へちょっとした用事の旅旅モロ

Episode 4 : 最終話 今回はこんなもんか。

箱根連山がスーパーの屋上駐車場からよく見えた。あの山並みを見ると僕の脳内では自動的に「残酷な天使のテーゼ」が再生されるのだ。

翌3月10日、日曜日。久しぶりに昼近くに起床。起床というか、目覚めてはいたのだが、起き上がれなかった。

明日はいよいよ今回のメインの用件、横浜地方裁判所小田原支部に出頭である。出頭というと何か僕が悪いことをしたみたいで聞こえが悪いが、そうではない。そういうところに行くことを遍く「出頭」と呼ぶのだ。

実は14時ぐらいからタケと会って久しぶりにランチでも行くかという展開になっていたのだが、申し訳ないがキャンセルさせてもらった。やはり今日はちょっと精神を落ち着かせてゆっくりするべきだ。二日酔い気味でもあるし。「ムーちゃんはいつも予定をパンパンに入れ過ぎるんだよ」とゆっこさんに怒られた。

夜。姉ちゃん母ちゃん奥さん僕の4人で食卓を囲んだ。正確には姉ちゃん、僕、奥さんの3人で卓を囲み、母ちゃんは食卓そのすぐ横に、車椅子ごと専用簡易机に鎮座している。普段は2人きりの食事だから母ちゃんも嬉しいことだろう。相変わらず僕のことは「ワカラナイ」と言ってるが、無表情なその奥は多分爆笑気分のはずである。

姉ちゃん宅に泊まってるとよくあることなのだが、ドラマ録画の鬼であり、それを我々夫婦に見せる鬼でもある姉ちゃんによって、今回は、2022年の間宮祥太朗主演のヤンキー青春ドラマ「ナンバMG5」を見せられてハマってしまった。以前には「ミステリと言う勿れ」に同じ様なケースでハマってしまったことがある。

1話は録画されたものが無かったので2話から5話ぐらいまで、ちょいちょいネタバラシを聞かされながら一気に見させられた。言うなっつうの。母ちゃんも我々に付き合わされて斜めになりながら訳も分からず見ていた。だから今我々夫婦の間では「ヤオシ!」というワードが今更ながら激アツなのだ。

3月11日。

13年前は仙台に居たっけなあ〜。

今日は15:00から例のヤツだ。なんか半端な時間だなあ。どうせなら午前中にパパッとやっちゃえばいいのに。

今日行く、横浜地方裁判所小田原支部なのだが、実は僕は既に馴染みの場所なのである。もちろん犯罪絡みではない。僕は2020年の6月から7月の頭にかけての約1ヶ月間、裁判員裁判の裁判員をやったことがあるのだ。

とある殺人事件の公判に参加した。守秘義務があるので多くを語ることは出来ないが、その時に法廷に続く裏の通路やらを通って登場したり、裁判官と一緒に弁当食べたりしたのだ。ミステリ好きの奥さんだったら猛興奮だったはずである。

なのでこの建物には免疫がある。それは今回良かったと思う。必要のない緊張をしなかった。

例によって詳細を述べることは控えるが、初の出頭は、僕の提出した申立書と先方の答弁書の事実関係の擦り合わせだけで終わった。先方は弁護士さんを立ててきたのだが、却ってその方が有り難い。法律の専門家に咬んでもらった方がきっと話が早いからだ。

家に帰って4人で夕食を食べながら、また「ナンバMG5」を6話から8話まで見た。全10話なのだが流石に時間切れだ。残り2話、非常に気になっているがFODでしか見れない。どーするか。

3月12日。

今日は名古屋に戻る日である。だがその前にひとつミッションが。母ちゃんの介護認定の立会いである。

保育士である姉は、慢性的な人手不足に加え、シーズン的にこの時期すこぶる忙しい。当然1時間程度の介護認定の立会いのためだけに仕事を休むのは厳しい。我々も多少なりとも役に立つならこれ幸いと引き受けることにしたのだ。

介護認定の立会いの後、キャラバンに乗せてデイサービス「めだかの学校」まで送っていき、ミッション・コンプリート。再びゆっこさんの運転で大雨の降りしきる新東名高速道路をひた走り、下りの掛川SAで僕はカツ丼、彼女はロースカツ定食を食べて、名古屋の千種のウチにたどり着いたのは15時半頃だった。

今回はこんなもんか。

次の出頭する日はもう決まっていて、4月22日の月曜日に再び15時からだ。しばらくは月イチぐらいで小田原に来ないといけない。でもあともう少しで終わりが見えてきた気がする。

ヤオシっ!!気合い入れっかっ!!

あー。でも早いとこ、スッキリしたいものだ。

おーい!腹!腹!
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