メシメシとか宿とか風呂とか

亜細亜飲食店 SKP

住所:神奈川県小田原市栄町3-10-11 開進小田原ビル 102
TEL : 0465-23-5025
営業時間:19:00 ~ 5:00
定休日:月曜日

先日、名古屋の自宅で「鶴瓶の家族に乾杯」を見ていたら、マレーシアのペナン島の海外ロケの回だった。何気なく見ているとインド系の移民が多くいることに気付いた。こりゃ本格的なマサラ文化があるはずだ。

僕が思うにマサラ文化は、大インドを中心に、東はバングラデシュ、西はパキスタン、北はネパール、南はスリランカが本場なのだろう。

そしてこれらの国に接する周辺国にも影響は広がっているが、タイ辺りはもうかなり独自な食文化に感じる。

更にその南のマレーシアとなると薄れていくことが予想されるのだが、インド系移民がいるなら話は別だろう。

6月にバリ島に行っていた近藤夫妻によれば、そこにもインド系マサラ文化は伝わっていた。

日本の様にネパール人が伝えたなんちゃってマサラではなく、インド系移民によるモノホンのインディアン・マサラの食文化が東南アジアにはあるのだろう。

でもどこに行っても相変わらず多いのは華僑なはずだ。

マレーシアもその例外ではない。

「鶴瓶の家族に乾杯」を見ていたら、やはり大富豪は華僑である。日本にいる時よりも堂々と大富豪であった。

大人しいマレーの人たちなんか華僑のグイグイ来る感じになんて負けてしまうことは想像するに容易い。インドネシアも同様だろう。

かくしてマレー半島からインドネシア諸島にかけて、広域に、味の素たっぷりチャーハン文化が混ざる。ナシゴレンもミゴレンもはっきり言ってあれは中華だ。

これは余談だが、そんなチャーハン文化が大問題を起こしたことがある。

インドネシアもマレーシアもイスラム教徒が多い国だ。

彼等は豚を食べることはタブーだが、2000年にインドネシアで、中華にはお馴染みの味の素の原材料に、豚が使われているという噂が広まった。

実際、味の素にはその頃、発酵菌の栄養源を作る過程の触媒として、豚の酵素が使用されており、現地法人の社長が逮捕され、味の素製品は同国の食料品店から姿を消したのであった。

こりゃえらいこっちゃということで、同社は2001年2月に商品の回収を終了、触媒を変更したことにより販売許可(Halal)が下り、社長も釈放され、製造販売を再開したっつう大変な問題になったのであった(Wikipediaより)。

で、話はようやくSKPになる。

なんでそんなことを説明したのかというと、その店SKPとその店主スクーピーこそ、混沌としたマレーシアを象徴する様な存在だからなのだ。

先日、スクーピーと呑んだ時に、いろいろと聞いてみた。

マレーシアは北にタイと国境を接している。

スクーピーの出身地はマレーシアのタイ国境近くらしく、彼はタイ料理も完全にマスターしているのだそうだ。

SKPのメニュー・ブックを開くと最初にあるのが「タイ・カレー」だ。実際これは看板メニューで、〆にロンティと一緒にグリーン・カレーを「辛え、辛え」と文句言いながら食べるのがSKP常連の流儀だ。

でもメニューではヤムウンセンのことを春雨サラダと表記しちゃってるらしく、それじゃあ伝わんねえぞ、と思う。(注1)

ちなみにだが、僕のこの店の隠れたお勧めはタマゴ・サラダである。その想像を超えてくるルックスを紹介したいが写真がない。

マレーシア・カレーとインド・カレーは違うのかと聞いてみたが、「違う。違う。」と言うばかりで違いの説明はちっともしてくれなかった。

今回マレーシア`・ベジ・カレーを食べたけど、何となくタイのレッド・カレーに近い感覚を得た。タ・ク・コ感、タマネギ感、トマト感があまり感じられなかったからだ。

「ロンティ」は要するロティであることは確認出来た。「一緒。一緒。」と言っていた。つまり僕は長年それを食べていたことになる。

と言いつつ、スクーピー自身は華僑の血が入っており、Facebook上でも「陳貞雄」という名前になっている。なので彼は中華料理のマスターでもあるのだ。トンポーローとかメチャクチャ本格中華だ。

その上、彼の冷凍のマグロの解凍技術も優れている。解凍後、低温熟成もさせているらしく、SKPのマグロの刺身は非常に美味しいのだ。

ちなみにネギマの焼き鳥もやっている。フィリピン料理もある。

酒は普通に生ビールはあるし、焼酎にはキンミヤを使い、ホッピー、コダマ・サワーは常備してある。

この店は真夜中に行ってもメチャクチャ美味しい本格エスニックが食べられるのだ。

値段も一品大体1000円ぐらい。

3人ぐらいで行って、キンミヤのボトルを頼んでバイス・サワーで呑んで飲みきっちゃって、一品づつ頼めば、1人あたり3〜4000円ぐらいで十分満足出来る、大変優秀な店なのである。

ただお洒落感は無い。変に小田原慣れし過ぎちゃっている。

先日一緒に呑んだ時にスクーピーはいきなり「寿司はもうダメだよ。もう中国人がやっちゃってる。これからは爽やかのハンバーグだよ。ハンバーグ!」と言っていた。

何のこっちゃと思ったが、よく聞いてみると「これからマレーシアで商売するなら」の話だった。

静岡の有名ハンバーグ店「爽やか」みたいな肉汁がドバッと飛び出す様なハンバーグが海外で受けるだろう、とスクーピーは言っていたのだ。

中々的を得たマーケティングの視点を持っているなとは思ったが、久々に会ってすぐに言う事じゃないだろ、と思った。

しかも何で僕に、、、。飲食店なんかやってないのに、、、、。

最後にSKPのメニュー・ブック全頁をここに公開しておくことにする。

(注1)スクーピーは僕にそう言ったが、メニューに春雨サラダは見当たらなかった。何だよ!それ!

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