小田原、あの用事の旅ファイナル旅モロ

Episode 3 : 最終話、ファイナルの其の参。

新宿22時43分発の湘南新宿ラインは0時10分過ぎ頃に小田原に到着した。

姉ちゃん宅に帰ると当然のことながらゆっこさんはもう寝ていた。

家の最後の片付け、裁判、母ちゃんの退院、アルファの解散会。これで今回のミッションはコンプリートだ。

後は明日、母ちゃんのベッド回りを胃ろう介護用にアップデートすべく、姉ちゃんとニトリ辺りに棚などの買い物に行くぐらいだ。

遡ること数日。

猫拝があまりにも気に入ってしまった僕は、ロシアン・ブルーと三毛猫を手に入れたく、メルカリを覗いていた。するとこの「拝」シリーズは猫だけでもシーズン5まであり、他の動物もいっぱいあることが分かった。

キリがない。猫拝シーズン5だけに絞って見てみる。

5体フルコンプの出品もあるはあるのだが、そうするとノルウェイジャン・フォレスト・キャットがダブってしまう。それも嫌だなあとブツブツ言っていたら、メルカリのベテランゆっこさんが出品者に「ロシアン・ブルーと三毛猫だけならいくらか?」と交渉してくれた。

かくして名古屋に戻った頃にはロシアン・ブルーと三毛猫が家に届いている運びとなった。

非常に満足である。

9月7日土曜日。この日は母ちゃんが退院して最初の訪問医療の日だった。

訪問医療の先生は、間中でも担当医だったドクターなので、その辺は助かる。先生曰く「家に戻って来れて顔が穏やかになってますね」とのこと。

それは良かったと思う。それで無ければ甲斐がない。

少しでも母の安寧を祈るばかりである。

姉と2人でニトリに適当なサイズの棚を探しに行った。

こんな感じで姉弟で車に乗り込んで買い物に行くなんて、いつ以来だろうか。これまで生きてきて、子供の頃以来、親密な様な気がする。

と言っても今回の滞在はひとつの大きな区切りだ。

僕ら夫婦はもう今回の滞在の間に本籍を名古屋に移してしまったし、住民票もゆっこさんは戻り次第移動させる。

僕も小田原の借地だったところの建物(つまりは旧僕の家)の登記変更が済んだら住民票も移動させる。

名実ともに愛知県民、名古屋市民となるのだ。

実は住民票を移動するのは初めてのことだ。

これまで2回に渡って東京に住んだが、住民票は小田原のままにしてあった。あ、もちろん東京で産まれて3歳までのことは除いて、である。

今回、名古屋に戻ったら、次に小田原に来る予定はひとまずもう無い。

夜は姉ちゃん、僕、ゆっこさんの3人でゆっくり食事をした。今まではここに車椅子で母ちゃんも参加していたが、もう、今はちょっと無理だ。

食後はカズナ&ケイシロウに頂いたシャイン・マスカットを食べながら、姉推薦のBLドラマの残りを強制的に見させられた。

これまで姉推薦のドラマは大概確かに面白かったのだが、これだけは、、、。

見て思ったのは、LGBTQ問題とBLドラマは全然関係のないもので、あれはアイドル好きにとって、僕がNHK-BSで、動物カメラマンの岩合さんの「世界猫歩き」を見るのと同じ様なものなのだと思った。

全部がそうかは知らないが、今回見た「天城くんと高良くん」というヤツは少なくともそうだったと思う。

9月8日日曜日。今日はゆっこさんの誕生日であり、名古屋に帰る日だ。

母ちゃんはもちろん、姉自身のことも心配に思うことは多いが、それは移住を決めた時から分かっていたことだ。

いざとなれば新幹線で70分、車で3時間半だ。

出がけに姉ちゃんが「ちょっと待って」と言って出かけて行った。

戻ってくるとゆっこさんへの誕生日プレゼントを買いに行ってた様だ。中身はAFTERNOON TEAというブランドの保温マグカップ。

ゆっこさんは大変気に入っていた。

10時半、出発。11時過ぎに東名に乗り、一路、新東名で名古屋を目指す。

日曜日の午前だが空いている。

12時半ぐらいには掛川サービスエリアに到着。ランチ。

ゆっこさんは味玉入りラーメン、僕は松乃家の黒カツ・カレーを食べる。

日本のカレーはこんなに黒くある必要はない。普通の日本のカレーにして欲しかった。

ここもいつも寄るSA。
黒っ!!何でっ!!


13時ちょい過ぎ、再出発。

そこから1時間ちょい。豊田ジャンクションの、我々の呼ぶところの通称「タマネギ」が見えて来た。

名古屋ももう近い。

タマネギ。帰って来たことのサイン。

15時前には名古屋に家に着いた。

荷物を片付けて、水のシャワーを浴びて、田口のスピーカー、DJブース、CD、レコード、本、フィギュアに囲まれた自分の部屋で、扇風機の前に腰掛けて「ああ、ここがオレの家なんだ。」と実感する。

ここからがまた新たな始まりだ。

そう思いながら届いていた猫拝たちとノルウェイジャン・フォレスト・キャットくんを、予め考えてあった場所にセットしたのであった。

ワシらの寝室の久代婆ちゃんの祭壇前。そこが定位置だ。

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