Episode 5 : アンチ浜でAfter Party ! Day 5
10月21日、月曜日。沖縄旅、5日目。
この日も一番最初に起きたのは僕ではない。
川瀬くんだ。
昨日の夜というか、ついさっき、あなたたちは3〜4時間前に帰ってきたばっかりじゃないんですか?
寝ないのか。ゾンビか、あなたたちは。
そんなこんなで旅の終盤戦の始まりだ。
本日のメニューは、アンチ浜というビーチで開催される山原レゲエ祭の関係者の打ち上げに潜入する。
ジュニアから招待されているから行ってもいいのだ。
この旅の中で、最もレジャーっぽい、海水浴っぽい日である。
アンチ浜というのは地図で見てみると、ここもまた海中道路で接続された小さな離島「瀬底島」にあるビーチの様だ。
瀬底島?なんか聞き覚えが、、、、。
そうなのだ。これまた民謡ライヴ「まさかやぁ〜」でケン坊さんが言っていた島だ。
Day 2の動画の中でも語っているのだが、ケン坊さんが土地を買って飲食も出せる店をやろうとしている島なのであった。
そう言えば本部の方の島だって言ってたもんな〜。
そんな偶然があった。
連日そうだったのだが、この日も真夏の暑さだった。
アンチ浜には何時頃向かうか?それを逆算してから今日の行動を計画しよう。
今日の打ち上げは3000円で飲み放題、食べ放題のBBQパーティーとのこと。
そして沖縄のBBQのノリは大体14〜15時に火を起こして始まる感じらしいから、15時頃を目指せばいいのでは。
ならばまず朝飯を適当にあるもので食べて、午前中は道の駅やスーパーで買い物に行こう!ということになった。
アリスさんはもう少し眠るというので、お留守番です。
まずは名護の道の駅「許田」に向かった。
那覇からバスでこっちに来る時から気になっていた道の駅だ。
土産物はもちろん、看板からしてイート・インが充実していることは見れば分かる。
車を停めて、建屋に向かうと、無防備な猫が寝ている。大の大人が6人、ズカズカと接近していっても、全く動ずることもない。
そして接触。
最初に見た時と同じ姿勢のまま、ゴロゴロ言っていた。
猫を触れて僕は満足である。
アニキ藤田さんは、僕なんかより数段上手の猫親父と聞いている。
触りたかっただろうに。
店内でいろいろ物色して、何品かは一度は手に取ってカゴに入れたりもしたのだが、その都度、ゆっこさんが「スーパーの方が安い」というので、ああ、そうか、と棚に戻した。
ちなみに僕が手にしたのはフーチャンプルーのレシピが書いてあった麩、黒砂糖、さんぴん茶、とかである。
後でネットで見たらチョコ餅というものがあったらしいのだが、その時は気付かなかった。
結局、ここでは軟骨付きのソーキの真空パックだけ買った。意外と高く2500円ぐらいした。
フード・コート的なところも見るだけ見た。確かに充実していて美味しそうだった。
だが今は昼食前だし、アリスさんも居ないし、食べてる場合ではない。
次の目的地、地元のスーパーマーケット「かねひで」に向かった。
ローカル・スーパーに売っている地元民の食べてる食材こそが、ゆっこさんの買いたい物なのだ。
こっちでスーパーで22円とかで売ってるうどんみたいな感じの沖縄そばの袋麺(22円よりもうちょっと高かったと思うが)、シマダヤのうどんスープの素の豚エキスの入った沖縄そばバージョン、何やらチャンプルーを作る時に入れる具材みたいなやつ、ご当地生菓子類、ジーマミ豆腐3個セット、パックのさんぴん茶が沢山入ったやつ、麩、黒砂糖などを買っていた。
一応、僕が道の駅で手に取って却下されたものは買ってくれたみたいだ。
我が家ではこういったものがお土産として喜ばれる。
実際、家に帰ってから作ったその袋麺とシマダヤの粉末スープと真空パックのソーキで作ったソーキそばは、空港などで箱で売ってるやつより数倍美味しかった。
多分、地元民と同じレシピで家庭で作れるものの方がお土産より美味しい。
得てしてそういうものなのだ。
買い物を終えて一旦、ベースキャンプに戻る。戻りながら本日のランチについて考える。
沖縄そばももちろんいいのだが、僕はキング・タコスを提案した。名護店が近くにあるはずだ。
僕が以前聞いた話ではタコライスのオリジンが、このキング・タコスの金武店だという。
沖縄の人はお持ち帰りでタコライスを買うことが多い。それもあの普通の透明のプラスチックの容器を輪ゴムで留めた状態のものをだ。
たっぷりの野菜、チーズの乗せてギューっと押さえたタコライスは、サルサ・ソースがご飯にしみ、冷めるとチーズが固まり、何となく押し寿司の様になる。そうなるとそれを四角く4等分とか6等分にカットして、手に持って食べれる。
これホントの話で、僕も以前やったことがある。今回儀武くんともその話をした。ビーチに持っていくお弁当として最適なのだ。
その食べ方はさておきとしても、タコライスのお店は有りふれているが、どうせ食うならキンタコ、と思っていたのだが、一度ベース・キャンプに戻ってキンタコ名護店に行くのは少し遠かった様だ。
宿に戻っていろいろ検索した結果、我部祖河(ガブソカ)食堂という沖縄そばのお店に行くことにした。
やはりそば屋のそばも食べておきたい。
アリスさんも合流して、みんなで出掛けた。
タマちゃんが事前に情報をくれていたこちらのお店、「元祖ソーキそば」の店として有名なところの名護店だったみたいだ。
レンゲみたいなものはないのが流儀なのか、見当たらないので、どんぶりに直接口を付けてスープを啜る。美味い!
すると林くんの口から「美味い!」のひと言が。全員そっちを向く。
「美味いって」「美味しいらしいよ」「今、美味いって言ったよ」
ハイっ、美味い頂きましたー!良かったですぅー。
あれだけ力強く「モロくん、沖縄の食いもんなんてそんなに美味いもんなんてねえよぉ〜。」とおっしゃってたオヤビンだったので、美味い頂けて良かったです。
美味しくおそばを頂いて、お会計も林くんが済ませてくれていて、ご馳走様でしたの、大満足です。
一旦宿に戻って、時刻は14時頃。15時頃にアンチ浜に向けて出発ということで1時間ばかり小休止。皆、各々、休息の時間を過ごす。
シュノーケリングとか出来そうなので、コンタクトレンズに付け替える。海パン履いて、着替えを持って準備オッケーだ。
外に出て、この3日間お世話になって皆んなで乗り回した車、8人乗りのTOYOTAのVOXYの写真を撮っておいた。
準備はいいかっ!!それじゃあ皆んなでアンチ浜にGO ! だ。
のんびりまったりさせてもらった。
ちょっと疲れたかなぁ〜、なんて思い始めていたのだが、マスクとシュノーケルを借りて、20分ぐらい海に入って中を覗いてみた。
普通にカラフル・フィッシュがいる。
いわゆる、よく写真で見る様な絶景スポットではないが、その辺をトコトコトコ、ジャブジャブジャブって入っていったら、すぐに珊瑚と熱帯魚だ。
海に入って少し元気になった。ん〜、まさに海水浴とはこれ如何に。
元々温泉浴と同様に、海水浴とは海水に浸かると体にいい、ということで、明治時代に大磯海岸で始まったものだという。
この時期で泳いだり、シュノーケリング出来るのも沖縄ならではだ。リゾート満喫である。
ただもうちょっと早く、13時頃にはアンチ浜に来ていた方がもっと海遊びが出来たかも知れないねと、そこはちょっと失敗したかなと、そんな感じがした。
それでも呑んで食べて、それだけでも充分満足だ。
ありがとう!山原レゲエ祭!ありがとう!Jr.Dee !ありがとう! MOOMIN !
時刻は19時頃。まだまだ夏の沖縄とはいえ、日没は早い。
「最後はベース・キャンプでゆっくりまったり宿呑みしましょうよ!」
という訳で、我々一行は宿に引き上げることにした。
さてと。最後の晩だ。今回の旅、相当楽しかった。
僕も楽しかったが、ゆっこさんも相当楽しかったらしい。
伊豆の黒瀬くんの家、すなわちママチャイナ総本山で一緒になったりとか何回もしているが、会う人間は限られている。
アニキ藤田さんに会うのは久しぶりだったし、アリスさんは数年前のママチャイナ忘年会で会ってはいたが、そもそも会った回数が少ない。
僕の記憶では、結構前の横須賀のレゲエのライヴで、誰だったか忘れたが、確かラスタ系のアーティストが来日したやつの時で一緒になったのが初めてだと思う。
でも今回で仲良くなれて良かった。
アリスさんも「今まであんまり話せなかったから、今回で話せて嬉しい」と言ってくれた。
僕は元々決して愛想のいい人間ではないので、多くの人に最初の印象で嫌な思いをさせる事も多いみたいだ。反省すべき点ではある。
「いやオレだって、今回のアリスさんの還暦企画で盛り上がることを、自分にとってのお祝いに出来たんで良かったんですよ!」
ハグである。
「ちょっと還暦3人の写真撮ってよ!」
ということでこうなった。
林くん「モロくん!次はさあ、宮崎行こうよ、宮崎!宮崎はいいよぉ〜!街と海が近ーし、飯も美味いし!」
僕「宮崎の飯は美味いんだ。」
林くん「美味いよ、モロくん、何言っちゃんてんの!沖縄より全然美味いよ!」
僕「オレも食ったことあるけどね。」
林くん「それか台湾。台湾行こうよ、モロくん!台湾もいいよぉ〜。ゆっこちゃん、台湾行こうよ!」
ゆっこさん「うん!行く行く!」
林くん「俺たちなんてさぁ、もうジジイなんだからさぁ、いつ死んじまうか分かんねえんだからさあ。行った方がいいよぉ。ハーハッハッハッハッハッ!」
もっともだ。生きてるうちに遊んでおこう。
この「林塗装工業旅団のレゲエ旅」、願わくば続きをまた綴りたいものだ。
この後も智が買っておいた野菜でおつまみを作ってくれたり、アニキ藤田さんがいないと思ったら、名護初日に行ったビッグ・ワンに再度行って、あの電マを買ってきたり、その電マの外箱を林くんが何も考えずに勝手に潰しちゃったりとか、いろいろあって大いに盛り上がった最後の夜だった。
ちなみにアニキ藤田さんは66歳。もう去年から年金の受給を開始しているらしい。
そうは言いつつ、僕も名古屋に戻ったら年金の繰上げ受給の申請をするつもりなのだが、、、、。
夜は更けていった。